「悪意を疑うな、巨大な組織図で説明がつくことならば」。これは、巨大テック企業と付き合う上での鉄則だ。

さて、事件は今月初めに起きた。AWSが突如、RDS上のPostgreSQL 13の標準サポートを終了すると発表したんだ。セキュリティと安定性を考えれば、サポート対象のデータベースを使い続けるのは当然のこと。AWSも盛んにPostgreSQL 14以降へのアップグレードを推奨している。よし、それなら早速アップグレードだ!…と意気込んだそこのあなた、ちょっと待った!そこに巨大な落とし穴が待ち構えているんだ。

アップグレードパスを意気揚々と進もうとした多くの開発者が、壁にぶち当たっている。なぜなら、PostgreSQLのパーティショニング管理で絶大な人気を誇る拡張機能「pg_partman」が、AWSが推奨する新しいバージョン、例えばPostgreSQL 15ではまだサポートされていないからだ!

一体なぜこんなことが起きるのか?犯人は意外なところに潜んでいた。問題は「pg_partman」自体ではなく、それが依存している別の拡張機能「pg_cron」にあったんだ。AWSのどこかのチームが、「pg_cron」のアップデートを怠っているせいで、「pg_partman」も最新版に追随できない、というわけだ。信じられるかい?

つまり、AWSは右手(RDSチーム)で「さあ、最新のデータベースへアップグレードしろ!」と我々の背中を押し、その一方で左手(拡張機能チーム?)が「おっと、そのために必要なツールはまだ使わせないぜ」と足を引っ張っている。まさにマッチポンプ!これこそが、タイトルに掲げた「右手で与え、左手で壊す」という矛盾した状況の正体だ。

もちろん、これはAWSの悪意ではないだろう。巨大すぎるがゆえに、チーム間の連携が追いつかない「組織のサイロ化」が引き起こした悲劇に違いない。しかし、理由がどうであれ、我々ユーザーが「サポート終了の古いDB」と「必須の拡張機能」のどちらかを諦めなければならないという理不尽な選択を迫られている事実は変わらない。

だが、ここで泣き寝入りするのは終わりだ!我々開発者にできることがある。それは「声を上げること」だ。AWSのサポートにチケットを切り、フォーラムでこの問題を訴え、AWSの中の人たちにこの矛盾を叩きつけるんだ。あなたのその一声が、巨大組織の厚い壁に風穴を開け、サイロを破壊するきっかけになるかもしれない。さあ、今すぐ行動を起こそう!未来のAWSを、そして我々自身の開発環境をより良くするために!